下肢静脈瘤外来

足に下肢静脈瘤の症状はありませんか?

下肢静脈瘤とは、足の静脈に瘤(コブ)のような膨らみができる血管の病気です。足のだるさやむくみなどの症状が起こるほか、足の血管が浮き出る、皮膚が変色するなど、見た目の変化も発生し、生活の質 (QOL)を低下させます。
命に関わる病気ではなく、急に悪化することもほぼありませんが、自然治癒はしないうえ、万が一悪化した際は皮膚の壊死につながる可能性があります。症状が現れた時は放置せずに、ぜひ一度ご相談ください。

次のような症状はありませんか

  • 1)足がかゆい、むくむ、痛い、だるい
  • 2)ふくらはぎがだるい、重い、ピリピリ痛む
  • 3)足にこぶのようなものがある
  • 4)足の血管が浮き出ている
  • 5)皮膚が変色している

下肢静脈瘤はどうやって起きる?

下心臓のポンプの力で足先まで流れた血液は、本来、重力に逆らって静脈をのぼり、再び心臓へと戻ります。この時、静脈にある弁は、血液が下へと逆流しないよう、フタのような役目をしています(図-1)。その弁がさまざまな理由で壊れてしまった時、心臓に帰るはずの血液が逆流して普段目立たない小さな静脈(=伏在静脈)に入り込みます。これが長時間続くと静脈瘤となるのです。
特に、下肢(足)の静脈は重力に逆らって血流を下から上へ押し上げていくため、静脈弁が壊れると下肢静脈瘤として症状が現れます。(図2)主な原因には、加齢・長時間の立ち仕事・妊娠・分娩・遺伝などがあります。

画像:下肢静脈瘤1

※ 下肢静脈瘤についての詳しい説明動画はこちらから➡

当院で主に行っている治療法

下肢静脈瘤の治療には、さまざまな方法があります。診察や検査を行ったうえ、一人ひとりの状態やご希望に応じ、最適な方法を提案いたします。気になることがありましたら、お気軽にご相談ください。

圧迫療法

医療用の弾性ストッキングを用いた治療法です。足を締め付けることによってふくらはぎの筋肉のポンプ作用を補い、静脈の血液の流れを促して足に血液がたまるのを防ぎます。静脈瘤そのものを治療する方法ではなく、症状を軽減させ、再発防止につなげるものです。

血管内治療(レーザー)

静脈に光ファイバーを挿入し、レーザー光を照射、その熱で静脈壁を塞ぐ治療方法です。焼かれた静脈は体内に吸収されます。皮膚を切開しないため傷口が小さく、手術痕も目立ちにくいことが特徴です。また、手術時間が短く、身体への負担が少ないと治療法と言えます。

画像:下肢静脈瘤2

当院で実施しているレーザー治療の治療器です。

Leonardo Bonsai 1470(インテグラル)

画像:下肢静脈瘤3

 治療説明の動画は「こちらのリンク」からもご覧いただけます。

硬化治療

静脈に硬化剤を注入し、血管を固めて塞ぐ治療法です。硬くなった静脈は次第に体内に吸収されていきます。網の目やクモの巣状の静脈瘤などに対して多く使われます。短時間で済むため入院する必要もなく、傷も残りません。ただし、ほかの治療法と比べて再発率が高いのと、進行した静脈瘤には効果が期待できないこともあります。

その他の治療法

ストリッピング術

以前から長く行われている治療方法です。足の付け根と膝の辺りの2箇所を切開して静脈にワイヤーを通し、ワイヤーごと静脈瘤を抜き去ります。再発率が低いことが特徴で、日帰りでの実施が可能です。術後に痛みが残るという点がデメリットとして挙げられます。

静脈瘤切除術

皮膚を切開し、静脈瘤を切除する手術です。1~3mmほどの小さい傷で除去するため、傷痕が残りにくく、痛みも少ないことが特徴です。血管内治療やストリッピング術と並行して行うこともあります。

治療の流れ

1)初診~検査

医師が問診・視診・触診にて足の状態を診ます。そのうえでエコー(超音波)検査を行い、最適な治療方針を決定します。治療に弾性ストッキングを用いる場合はサイズ測定を行います。

2)手術

手術の場合は、日程調整、説明、術前検査を行います。手術当日は日帰りになります。

3)術後

手術後、次の外来診察にてエコー検査を行い、状態を確認します。その後、経過を診るために定期受診していただきます。

治療(手術)費用について

レーザー治療(手術)

3割負担の方で、約4万円、75歳以上の後期高齢者の方で約1万円です。
大手保険会社であれば、保険請求ができる場合があります。
※各個人によって負担費用が異なりますので、詳しくは受付にてお問い合わせください。

生命保険・医療保険の給付金について

現在、生命保険や医療保険にご加入中の方は、一度保険内容をご確認ください。下肢静脈瘤のレーザー治療が手術給付金の支払い対象となる場合があります。給付金の支払い対象となるかどうかは、ご加入中の保険内容によって異なりますので、詳しくは各保険会社の担当者へご確認ください。

ご確認時には、次の手術名と区分番号をお伝え下さい。

●手術名 : 下肢静脈瘤血管内焼灼術
●区分番号 : K617-4

給付金を請求される方へ

保険会社へ手術給付金を請求される方は、手術後所定の診断書を持って当クリニックへお越しください。内容に沿って診断書を作成いたします。

医療費控除について

下肢静脈瘤のレーザー治療は、医療費控除の対象となります。確定申告することで、治療時にお支払いいただいた費用の一部を税金から控除することができます。詳しくは管轄の税務署へお問い合わせください。

限度額について

前年の収入に応じて、限度額適用・標準負担額減額認定証を申請することで、ご負担額が減額される場合があります。
詳しくは、市/区役所の保険課、会社の健康保険組合へお問い合わせください。

  • 加圧トレーニング

    加圧トレーニング

    加圧トレーニングの最大の特徴はきわめて軽い負荷でしかも短時間で絶大な効果を発揮するということです。 成長ホルモンを始めとする内分泌系ホルモンの分泌を促進すると共に、様々な医学的、生理学的効果が得られます。

  • デイケア・サービス

    デイケア・サービス

    話題の加圧トレーニングとパワーリハビリを併用した、 健康の維持増進を目的とした介護保護を利用する短時間のデイケア(介護予防通所リハビリ)です。

  • リハビリテーション

    リハビリテーション

    自分らしく快適に生活することができるよう腰痛、膝痛、肩痛、頚痛等の症状や老人の方によく見られる圧迫骨折、大腿骨頚部骨折後、スポーツ傷害に対して常勤の理学療法士、鍼灸指圧マッサージ師が運動療法を行っております。

  • パワーリハビリ

    パワーリハビリ

    パワーリハビリは、老化により低下した身体や精神を回復させ、自立性の向上を目指すリハビリの手法です。日本でリハビリの専門職の手によって開発された、マシントレーニングを中心とした運動プログラムです。 まさに「老化に対するリハビリテーション」といえます。

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増田整形心臓血管クリニック